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アルシェリ小話-3

2008/11/29 (Sat) - マクロスF



クラン-挿し絵


という事でアルシェリ小話その3です。
挿絵は間に合わず後ほどコソリとupします〜
UPしました
クランは難しいー(笑)


そんな感じで今回はクランとシェリルの話です。




冷たい、冷たい戦艦の中枢部に彼女は居た
辺りを見回すと何故だか懐かしい感じがした
ああ、ここはなんだか故郷に酷く似ている気がする…

あの戦いで黒幕はギャラクシーだった…
別にあの場所にはいい思い出も何もないから
悲しいという気持ちは自分の中ではよく分からない
確かに”シェリル・ノーム”としては
ギャラクシーは掛け替えのない故郷だったハズ…
けどあたし個人としては正直実感がわかない

故郷がなくなるという事に対しては辛い、悲しい…
そういう感情がでてくるのだろうというのは分かる

けど、じゃあ、あたしは?

辛いし悲しいのかもしれない…
けど正直わからないという気持ちの方が大きい…


…ただ彼女の事を考えると胸が痛い…
それだけはあたしの正直な気持ちだと思う…







「準備でき次第出発するわ」
驚く程、妙にすっきりした声がでた
自分の中で一区切りついた為だろうか…
そんな事を思いながらシェリルは彼女へと視線を戻した

「本当に行くのか?」
そう言って彼女…クランは真っ直ぐとシェリルの目を見た
「ええ…行くわ」
結局あたしはこういう生き方しかできないのね…
と思い自嘲気味に笑った


「この戦いでギャラクシーの所為で多くの人が亡くなった…」
「だからといって、何で!!」
その大きな瞳に溢れんばかりの涙を溜めクランは
シェリルに向かって思いっきり叫んだ
「…優しいのね…クラン」
ちょっと困ったような泣きそうな顔でシェリルはクランを見つめた…
そして一呼吸して諭すように喋り始めた
「でもね…あたしは紛れもなくギャラクシーの出身なの」
「…っ!!けど!そんなの関係ない!」
「そうね、あなたのような人もいるかもしれない
…けどそうじゃない人だっているわ」

あたしがいるとね、せっかくまとまってきたフロンティアが台無しになる…
「だからね、あたしはココに居られないの…」
「…シェリルっ…」
「それにランカちゃんがね戻って来たのよ!それってとてもステキじゃない?
希望の歌姫復活よ!うん!そうこれで全部解決なのよ…」



あとは自分が去ればいい…それでいい…それで全て終わる

「だがっ!お前…あいつは!アルトはっ!」
「いいの!もう終わったの!」
クランの言葉を遮るようにシェリルは悲痛な声をあげ叫んだ
その声に驚きクランは少し身が竦んでしまった

「あ、ごめんなさい…でも、もういいのよ…クラン…」

あの人はもう自由にしてあげなきゃ…
自分の病気はもう大丈夫…
だから、もう…一緒にいてくれなくていい
早く大事なあの子の元へ行ってあげて


「あいつには言わなくても大丈夫!」
そう精一杯の笑顔で答える

「……」
なんで、そんな…表情で言うんだ…
さっきも今も…泣きそうじゃないか…
全然大丈夫じゃないじゃないか…シェリル


「でも安心して?ちゃんと後で連絡はするから、ね!」
「…約束だぞ…」
私ではどうにもできないのか…シェリル…
「ええ」
ごめんなさい、クラン…そしてありがとう
「…じゃあ、あと2時間位で準備できる…それまで待っていろ」
「本当にありがとう…クラン大好きよ」
「ばかシェリル…」







「あと数時間でここともサヨナラか…」

関係無いとはいギャラクシー全体が敵だったのだ。
フロンティアの人達からしたら自分は憎悪の対象になるだろう

「…仕方ないわ」

それでもあの時した事は間違っていないと言い切れる

ここに居る精一杯生きている人達の為に歌いたかった
自分の歌が必要とされるなら何かしたかった


−あの人の為になるのなら自分は兵器にだって躊躇わずなれた

−あの人が守りたいものを私も一緒に守りたかった



後悔はない
憎悪の対象になろうとも自分の中で後悔なんて言葉はない
元より自分が選び信じた道を間違ってるなんて思わない


ふっと顔をあげ外をみると一面の緑、どこまでも続いていく空
何もかも…何もかも輝いて見える


そして過ぎる言葉

—ココニイテハイケナイ—



戦艦の中はどこも冷たく空気も乾燥して
自分の体温を全て奪っていきそうなほど
暗くて怖い…

「ここは少し寒いわ…」

抱きしめてくれる手はもうない
元からあたしのじゃない
…そんなの初めからわかってた事じゃない…
今更どうにもなることでもないわ…



「早く行かなきゃ…早く」



それでもあたしにとっては大事な、大事な思い出
色あせる前に自分の中に閉じ込めたかった
だから…早く、早く離れたかった


もう充分すぎる程貰った思い出を…
あの人からもらった大事な思い出を…


早く自分だけのモノにしたくて…


「ありがとう…フロンティア」
そう言い残しシェリルは戦艦の奥へと消えていった









「シェリル…?」
EXギアを手早く外し彼女の姿を探す
さっきまで、そこにいたはずの彼女が見あたらない
嫌な予感がして直ぐさま彼女を探しにいこうと思った


—何か嫌な予感がする…シェリル…—






「アルトくん」
掛けだそうとした瞬間に後ろから声を掛けられ
振り向くと、見知った緑の髪の少女が立っていた
「ランカ…」
「少しいい?」
「ん…なんだ?」
そう言って少女を見ると顔を下に向け何やら言いたそうにしている
「ランカ?どうしたんだ?」
そう言うと目の前の少女は何か意を決したように
こっちへ真っ直ぐ視線を向けた




「あのね…あたし…あたしね…アルトくんの事今でも好き!大好きです!」




—ドクン…—





急に心臓を鷲掴みにされた…そんな言葉がふいに頭をよぎった

「ランカ・・・」
少女を見ると真っ直ぐ自分を見つめている…



(NEXTランカSIDE)



あああ、終わらない、すみません…
最終回シェリルがG様とギャラクシーについて
ものすごくアッサリしていたのが気になって×2
そこん所どうなのー?と思って色々
描写を入れてたら(未熟ですが…)
どんどん長くなってしまって…orz
次はランカSIDEですが…どうなんだろう
私のつたない文章でちゃんと表現できればいいのですが…;;;


もう少しお付き合い下されば幸いです(^^;)

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