桃色商店

アルシェリ小話その2です。
思いの外アルトが書くのが
難しくて難産でした…orz

アルトらしさが少しでも
でてればいいのですが…

----------追記--------

UPしてから文章の終わりが変に続いてる事に
気付きました…すみません　orz
という事で最後だけちょこっと修正しました。

「これが本物の空…」

両手を広げ思いっきり空を飛ぶ
目の前には本物の空
広がる地平線、広がる景色

ああ、ここは”空”なんだと
妙に納得する自分がいた。

ふと、下を見ると自分に手を振る
シェリルとランカが見える
「シェリル!ランカ!」

そう、こんな風に自分が本物の空を
飛べるのは紛れもない彼女達のお陰だった

本物の空をこうやって飛べるなんて思わなかった…


諦めていた…と言えばそれは違う
ただ空以上に自分には大事なものがあることに気付いたんだ

「あんなに嫌ってたフロンティアを守りたいだなんて…」

滑稽…なんてのは自分が一番分かっている
失いそうになって気付くなんて、
どれだけ自分がガキだったか思い知らされた
それに彼女の事も…


好きだとは思っていた…
友人として、また物事に対してのその実直な姿勢が、
その真っ直ぐで純粋な心が…


…でも、どこか違う…何か欠けている…
それは………？




最初、守ってやりたいと思う気持ちはランカの方が大きかった。
自分がSMSに入るキッカケの少女…
何もできないと思っていた自分に救えた小さな命
自分の中で何か小さな意識が芽生えた瞬間だった

けれども、いつものようにすぐ他人の目を気にしてしまい、
その小さな意識は芽を出さなかった…
もしかしたら初恋だったのかもしれない…
けれど、あの頃自分は周りに対して全てに目をつむっていたから…
何も聞きたくない、関わりたくない…
そうやって俺は現実を直視せずひたすら周りに求められるがまま
他人の求める”早乙女アルト”を演じ続けていたんだ…



ただランカの前だと素の自分でほんの少しだけいられた気がした
…だけど気付いた、気付いてしまったんだ…
ランカが俺に求めているのは”俺”じゃなく
俺を通して違う”誰か”を求めていると言うことに


…そして俺は再び演じることにした

物わかりの良い兄役を…
なんでも話を聞く優しい王子役を…



…そんな中彼女の存在だけは異質だった

眩しいほどの純粋な想い、強い意志、存在感、言葉…
何を見ても自分には無くした物ばかり持っているみたいだった…
その強烈なまでの真っ直ぐさはひどく眩しかった
我が侭で自分勝手で振り回されてばかりいたけれど
俺のことを個人として見てくれる数少ない人だった
…なのに、なんでだろう…自分でもよくわからないけど
何故か…彼女の言葉が俺の頭からずっと離れなかったんだ

「運命は自分で切り開くもの」

自分が何かを成すときは必ずといっていいほど
彼女の言葉が無意識に頭を過ぎった

ああ、これは少なからず自分は彼女の影響を…
いや、憧れているんだと思った…


あの眩しい存在に…−




だけどいつからだろう…
いつからか憧れは形を変えていた


守ってやりたい、側にいたい
…そんな風にいつの間にか思っていた…

だから最期まで一緒にいたい、と伝えたとき
初めて自分の本心を言えた気がした
彼女も受け入れてくれていると思っていた…

けど…一緒に過ごした日々の中
彼女の態度はおかしいかった…
余所余所しい…
俺では頼りにならないのだろうか？
らしくない態度も、素振りも…
俺には本心を見せてくれないのだろうか？

それでも、今は…今はそれでもよかった
一緒の時間を過ごせるだけで…
今までにはない充実感が心に広がった

この気持ちを何ていうのか分からない、
ただ、ただ彼女が愛しい、大事にしたい
許される時間の全てを一緒に過ごしたい



最初は憧れだった、それから友情へ変わった

そして今は…−






「何だ…簡単な事だったんだ」

その感情を言葉にしてみると
自分の中で欠けていたモノが埋まった気がした
驚くほど素直にその言葉を受け入れることができる

出撃の前最期まで言わせてくれなかった言葉
あの時は、まだ、うまく言えなかった、伝えられなかった


でも今ならはっきりと言える自信がある

「あいつ、帰ったら聞くっていう約束忘れてないだろうな…」
そうだ!必ず帰ると、約束を…
言えなかった言葉を、気持ちを…−


そう思うと身体は自然と彼女の方へ向かっていた


(NEXT xxxxSIDE)

すみません、終わりませんでした、続きます（土下座）
思ったよりアルトが難しくて気がつけば
終わりませんでした…orz
この話は最終回後のインタで実は
恋愛感情がなかった等の衝撃的な発言に
対しての補完のつもりで短編で書いてたのですが…
可笑しいなー…orz
ううう、文章をまとめるのを精進します…。

でもTVはアルシェリ脳なのでどう見ても
完全なアルシェリEDでしたがね（笑）